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こころのセルフケア

こころのセルフケア

新年度を迎え、新たな環境、上司、同僚、部下など、様々な変化の中にいる人も多いことと思います。

今回は、こころの健康を維持するためのセルフケアについて考えましょう。

生活における変化は、頑張るきっかけにもなりますが、逆にストレスと感じてしまうこともあります。高ストレスな状態が継続すると、免疫力が下がり、こころが疲弊し、不安などが高くなり、様々な症状が出てきます。

こころのセルフケアとは?

最近、体やこころに気になる症状はありませんか?疲れやストレスを抱えていても、多くの人は「忙しくても仕事だからしょうがない」、「皆忙しい、だから自分も頑張らなければいけない」、「この位の不調は大丈夫」などと、自分の体とこころを後回しにしてしまいがちです。

ストレスを抱え込んだ状態が続き、改善されずに辛い状況が続くと、私達の体やこころは疲弊してしまいます。疲弊した状態を長い時間放置していると、ストレス関連疾患につながることも心配です。

例えば、「気分が落ち込む」、「食欲が落ちる」、「イライラする」、「眠れなくなる」「不眠」などは、体とこころが発信しているSOSサインかもしれません。自身を守るためにも、そのサインを見逃さないことが大切です。

ストレスサイン

ご自身にストレスがたまってきたら、体やこころにどんな変化が出てくるのかを意識したことはありますか?
日常では、なかなか自覚しにくいかもしれませんが、例を参考に振り返り、書き出してみましょう。

(例)「イライラ」「八つ当たりする」「怒りっぽくなる」「気持ちが落ち込む」「強い不安」「ネガティブ思考」「無気力」「集中力の低下」「人と話したくない」「食欲が増える・減る」「お酒が増える」「眠れなくなる」「夜中に何度も目覚める」「お腹が痛くなる」「倦怠感が抜けない」「血圧が上がる」「調子が悪くなる」他
ご自身の体やこころからのSOS「ストレスサイン」に気づいたら、一度振り返ってみましょう。

いつも仕事優先でご自身のストレスサインを見逃していませんか?早い段階でストレスサインに気づき、体とこころに目を向けセルフケアを心掛けましょう。日頃からご自身にあった方法を試しておけるとより安心です。

セルフケア ストレスへの対処法「3つのR」

セルフケアを行うにあたって、主な「3つのR」のポイントを確認しましょう。

Rest 休息

仕事の帰り道や帰宅後にも、頭の中で仕事のことを考えていませんか?
ONとOFFをしっかり切り替え、職場を出たら仕事スイッチOFFを心掛けましょう。仕事以外の時間は、意識的に休息をとることも大切です。

Recreation 趣味・気晴らし

ストレスを発散できる趣味や楽しみは、体とこころのエネルギー源になります。
ご自身が楽しみながら集中できることはありますか?旅行や読書、絵を描く、スポーツ、調理など、わくわくすることや楽しめる時間を心掛けましょう。
仕事中の気分転換では、ストレッチなどもお勧めです。(*)

(*)Recreationはご自身が好きなこと、楽しめることを選びましょう。しかし、飲酒、喫煙、ゲームなどは適度な範囲であればリラックスにつながりますが、頻度や摂取量などが過剰になると体とこころ、そして場合によっては人間関係をも悪くしてしまいます。過度にならないよう注意が必要です。

Relax リラクセーション

日頃、落ち着ける空間や時間はありますか?音楽を聴く、映画を観る、アロマを楽しむ、ヨガ、ジョギング、山登りなど、ご自身にとって気持ちの良い時間を意識的に過ごしましょう。
家族や親しい友人などとの会話や食事もリラックスタイムにお勧めです。

基本となるライフスタイルポイント

体とこころの健康を維持するために大切なセルフケアの基本として、「十分な休息と睡眠」「バランスの良い規則正しい食事」「適度な運動」の3本柱が挙げられます。
私達の体とこころはつながっているため、ライフスタイルも重要なセルフケアポイントとなります。

十分な休息と睡眠

睡眠不足や睡眠の質が低下した状態が蓄積すると、体とこころのバランスが不安定になりやすく、睡眠障害につながってしまうことも心配です。「寝付きが悪い」「朝の目覚めが悪い」「寝たのに疲れが抜けない」「眠りが浅い」など気になる症状がある人は、ご自身の睡眠環境やライフスタイルを見直しましょう。

《睡眠の質を下げる要注意ポイント》 
・入眠前のPCやスマホの利用・夕方以降のカフェイン摂取・過度な飲酒、寝酒・喫煙
・入眠前に満腹になるまで食事をする・入眠前の高温の入浴・明るい照明

バランスの良い規則正しい食事

バランスの良い食事とは、①主食(ご飯、パン、麺類など)、②主菜(魚介類、大豆製品、卵、乳製品、肉類など)、③副菜(野菜、海藻、きのこなど)の3つのグループが揃った食事です。
例えば、朝食は食パンとコーヒーの人は、+②グループのハムやチーズと牛乳、+③グループのプチトマトなどを加えると、バランスが整います。
また、朝食をバランス良く、しっかり噛んで食べることで、こころの健康につながるセロトニンのスイッチが入ると言われています。
朝食をはじめ、規則正しい食事を心掛けることもセルフケアにおいてはとても大切なポイントとなります。

適度な運動

体を動かすことは、ストレス発散効果やリラクセーション効果、体重管理など、様々なメリットが期待できます。ポイントは、頑張りすぎずに「少し息が弾んで、楽しい、気持ち良い」と思える位の運動です。
例えば、通勤で1駅手前から歩く、近所でウォーキング、軽いジョギング、サイクリングなどは如何でしょうか?お子様やご家族と一緒に楽しみながらの実践もお勧めです。

《ストレッチ体操》
疲れた筋肉をゆっくり伸ばすことで緊張をほぐすといわれるストレッチは、日々の生活の中で心身の疲れや緊張をほぐすといわれています。肩周りや足、腰など、ご自身が気になる部位について実践してみましょう。
・勢いをつけずに、ゆっくり伸ばしましょう。痛気持ちよい位の強度で行いましょう。
・呼吸を止めないよう、カウントを数えながら行いましょう。
・お風呂上りなど、体が温まっているタイミングもストレッチにはお勧めです。
・体調不良、疲労困憊、寝不足、痛みなどがあるときは、無理せず休みましょう。

最後に・・・

セルフケアとは、自らのストレスやこころの不調を抱えていることに早い段階で気づき、それらに対して予防・対処するための知識や方法を身に着け、実践することです。ストレスとうまくつきあい、こころが疲れたとき、辛いときに困らないよう、日頃からセルフケアを心掛けましょう。

日本産業医支援機構では、産業医による健康相談も行っております。何かお困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせください。

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